筋グリコーゲンの超回復に関する資料 | 太りたい人にオススメのプロテインとマルトデキストリンの効果

筋グリコーゲン 超回復 再補充

筋グリコーゲンの超回復に関する資料

一度最大筋力を出したら次の最大筋力を出すまでに約2~3日かかることは「神の7秒間ルール」の記事で説明しましたが、その理由を簡単に説明すると、最大出力によって枯渇した「筋グリコーゲン」が回復するのにそれだけの時間がかかってしまうからです。

ただ、これには条件があって筋グリコーゲンの補充には糖質の摂取が不可欠になります。この事実が最初に報告されたのは1966年と古く、「運動後の24~48時間後、十分な糖質を摂取することによって筋グリコーゲンが超回復する」というものです。超回復について調べていると、注釈が付きで以下の論文名が現れます。

Bergström J, Hultman E. (1966) Muscle glycogen synthesis after exercise: an enhancing factor localized to the muscle cell in man. Nature 210: 309-310.

「超回復」までかかる時間は24~48時間とされていますが、もう一方の「神の7秒間ルール」では2~3日としています。大体の目安なので、最低でも2日はかかると考えればよいでしょう。

  1. 【この記事の目次】
  2. 「超回復」と呼ばれるものについて
  3. 「神の7秒間」は「高強度・間欠的運動」に相当する。
  4. 運動前の筋グリコーゲンの量は持久力を大きく左右する。
  5. 「フルクトース(果糖)」はどうなのか?
  6. 糖質の中で最も効果的なのは「グルコース(ブドウ糖)」
  7. 糖質配合プロテインは疲労回復効果を促進する。
  8. 糖質の摂取量はどのくらいで良いのか?
  9. 液体と個体、どちらが良いか?
  10. グリコーゲン(カーボ)・ローディングの具体的な方法
  11. グルタミンも効果的である。
  12. BCAAについてはどう考えればよいか?
  13. 「ホエイペプチド」も非常に有効。
  14. 「HMB」も非常におススメです。

「超回復」と呼ばれるものについて

「超回復」という言葉は「枯渇した筋グリコーゲンが運動前以上の状態になること」を言います。いくつか研究報告を見てみると、「過回復」と書かれているものもあったりします。「回復」とは書かずに「再貯蔵再補充」と書いているのもあります。筋グリコーゲンに関しては「骨格筋グリコーゲン」と書いてあるものもあります。

我々が運動することによって感じる「疲労」と呼ばれるものと「筋グリコーゲンの枯渇」には密接な関わりがあると見るのが定説になっているようですが、その具体的なメカニズムに関してはまだまだ明らかになっていない点が多いようです。

「神の7秒間」は「高強度・間欠的運動」に相当する。

「神の7秒間」というのは「45秒3セット内で最大筋力を7秒間出し切る」ものなのですが、学術的には「高強度・間欠的運動」(→資料はこちら)に相当するものと考えてよいでしょう。「間欠的」というのは「一定時間ごとに行う処置」のことを指します。

他にも「短時間・高強度運動」(→資料はこちら)という書き方をしているものもありますが、これも同じことだと言えます。この運動を可能にする筋トレとして有効なのがベンチプレスであったり、バーンマシンであったりするわけです。

運動前の筋グリコーゲンの量は持久力を大きく左右する

以下、二つの報告は1967年のもので、『スポーツ科学研究』Vol.4 (2007)で紹介されていた論文(後述)ですが、特に後者では、「長時間高強度運動の良し悪しは筋グリコーゲンの貯蔵量が決定づける(概要の原文はIt is therefore concluded that the glycogen content of the working muscle is a determinant for the capacity to perform long-term heavy exercise.)」としています。

「フルクトース(果糖)」はどうなのか?

先ほど「筋グリコーゲンの補充には糖質の摂取が不可欠」と説明しましたが、糖質の種類で効果が変わるのかどうか気になる方もいると思います。

『体力科学』Vol. 48 (1999) No. 3 所収の「フルクトース摂取が長時間運動終盤における高強度運動時のパフォーマンスに及ぼす影響」では、通常の競技でラストスパートと呼ばれるような追い込みをする場合、フルクトース(果糖)摂取ではどのような効果が期待できるのかを検証しています。

本研究で得られた主な知見は,運動前および運動中のフルクトース摂取が,運動終了後においても,グルコース摂取と同様に血糖値を高く維持していたにもかかわらず,最終10分間に行われた高強度運動時のパフォーマンスを改善しなかったことである.

結論としては上の引用の通り「フルクトースでは改善効果が見られない」としていますが、グルコースの場合だと複数の先行研究を参考に、筋グリコーゲンが低下した時点でのグルコースによる血糖値の維持が運動後半でのパフォーマンス改善に役立ったとするものの、それ以外の要因があることを示唆していることを指摘しています。

この研究は2時間の長時間運動を行った場合の検証なので「神の7秒間」のような「短時間・高強度運動」を行う場合は、どうなるかわかりません。フルクトースのみは控えた方が良いのかもしれませんが、実際に試してみるのもよいかもしれません。

なお、マラソンランナー用に開発された「マイルメーカー」はこの点を考慮しているのかどうかわかりませんが、フルクトースは含まれていませんでした。参考までに頭に入れておいても良いでしょう。

糖質の中で最も効果的なのは「グルコース(ブドウ糖)」

フルクトースとグルコースでは最終的にどちらがいいのか。ラットを使った実験ではありますが、最終的には筋グリコーゲンの回復に有効な糖質として「グルコース(ブドウ糖)」が良いという結論が出ています。

上の『スポーツ科学研究』Vol.4 (2007)の先行研究を基に牛乳と組み合わせたグルコースでどのような効果となるのかを調べた実験が次のものになります。

平成20年度 牛乳栄養学術研究会委託研究報告書』所収「牛乳および乳タンパク質がラット骨格筋および肝臓のグリコーゲン超回復に及ぼす影響

結論を言うと、グルコース含有の牛乳よりも通常のグルコース溶液の方が筋グリコーゲンの超回復が有利に働く可能性があることが示されています。運動後の牛乳は控えた方が良いでしょう。

では、同じ乳製品であるプロテインの場合はどうなるのか?

糖質配合プロテインは疲労回復効果を促進する。

アルプロン ウェイトアッププロテイン すっきりミックスフルーツ風味

アルプロン
ウェイトアッププロテイン
すっきりミックスフルーツ風味

チャンピオン ヘビーウェイトゲイナー900 チョコレート風味

チャンピオン
ヘビーウェイトゲイナー900
チョコレート風味

ビーレジェンドMDやアルプロンのマルトデキストリンなどのページを見てみると、糖質とプロテインの組み合わせは筋力アップに効果的であると宣伝されることが多いものですが、それ以外にも疲労回復や運動時間の延長といった効果があることも報告されています。これも消耗された筋グリコーゲンの回復に貢献していることを示しています。

以下、糖質配合プロテインの摂取が筋グリコーゲンの再貯蔵を促進することを示した報告です。

Ivy JL, Goforth HW Jr, Damon BM, McCauley TR,Parsons EC, Price TB.: Early postexercise muscle glycogen recovery is enhanced with a carbohydrate-protein supplement.

更に、それが運動時間の延長に繋がることを報告しているものは次の論文です。この報告では糖質53.0g,タンパク質14.0g配合のサプリメントと糖質21.0gのサプリメントを試験物質としており、英語で書かれている概要ではa high carbohydrate-protein (CHO-PRO) beverage containing electrolytes and a traditional 6% carbohydrate-electrolyte sports beverage (SB)とあります(論文そのものを確認できなかったので、次の『トレーニング科学』Vol.23を参照)。

Williams MB, Raven PB, Fogt DL, Ivy JL.:Effects of recovery beverages on glycogen restoration and endurance exercise performance,17(1):12-19, 2003

この報告を元に試験物質はショ糖を中心とした糖質20.4g,ホエイタンパク質6.9gを含むCHO-PROと糖質0.5g,ホエイタンパク質23.0gを含むPROをそれぞれ200mlの水に溶解という形で全体的な配合量を減らして行った実験が次のものになります(CHOは炭水化物、PROはプロテインのこと)。

『トレーニング科学』Vol. 23 (2011) No. 2 p. 135-142「間欠的自転車運動直後の糖質‐タンパク質混合サプリメント摂取が疲労回復に及ぼす影響」

この実験で使われている試験物質は、市販で販売されているスポーツゼリーなどを念頭に置いたもので、少ない量でも筋グリコーゲンの貯蔵が行われるかどうかを確認するためのものだったようです。ただ、ショ糖(砂糖のこと)がベースとなっている実験なので、それとはほんの少し異なる(?)マルトデキストリンだとどうなるのかについては他の資料に当たる必要がありますが、効果そのものについての裏付けはこれでも十分な気がします。

また、重要なポイントとしてこれらの研究報告では試験物質における糖質とたんぱく質の比率を「3:1」にしています(次の項目で説明)。

糖質の摂取量はどのくらいで良いのか?

『体力科学』Vol. 65 (2016) No. 1 に所収されている「運動および栄養摂取による筋グリコーゲンの変化と疲労回復−ヒトを対象として−」では、糖質の摂取量について次のように書いています(黄色は当サイト・Glyはグリコーゲン、CHOは炭水化物の略・)。

運動後数時間以内までの素速い筋Gly回復のためには,運動直後から30分以内の間隔で1.0~1.2 g/kg BM/ hのCHO摂取が,そして,24 h後までに十分に回復させるためには8-12 g/kg BM/dayのCHO摂取が必要である.

筋トレ直後の時間はゴールデンタイムと呼ばれていますが、より効率的に筋グリコーゲンの再貯蔵を求めるとすると、例えば体重60kgの人であれば、60〜72gの糖質を摂取する必要があるということになります。たんぱく質の場合も(体重×1〜2)gの摂取量が必要とされており、この点はほとんど同じかもしれません。

もちろん、プロテインと合わせておくに越したことはありませんが、アスリートの場合は、通常の人に比べて多めにたんぱく質を摂取しておく必要があるので、先の例の場合だと、糖質を60〜72g、たんぱく質を120gと、合計180g以上を食することになります。

さて、バルクアップ用としての糖質配合プロテインというと、アルプロンの「ウェイトアッププロテイン」やチャンピオンの「ヘビーウェイトゲイナー900」があります。これらのプロテインは以下の表の通り、糖質の量がたんぱく質の量より圧倒的に多く、大凡ではありますが先の「3:1」の比率である点に注目すべきです。筋グリコーゲンの再貯蔵を狙った上での配分になっていると思われます。

たんぱく質

糖質

基準量

付属スプーン
アルプロン
ウェイトアップ
プロテイン

21.2g

77.1g

100gあたり

5杯分
チャンピオン
ヘビーウェイト
ゲイナー900

33g

100g

150gあたり

4杯分

ただ、研究報告をそのまま鵜呑みにしないで、色々やってみるのも大事かもしれませんので、筋力アップを目指したいのであれば、通常のWPCプロテインでたんぱく質も多めに取り入れるなどして、自身の体でその効果を感じることで判断するのもアリでしょう。

後述しますが、プロテインだけでなく、BCAAHMBも有効ですし、更にはホエイプロテインよりもホエイペプチドも非常に効果的です。

固体と液体、どちらが良いのか?

『アイアンマン No.314』では、「グリコーゲンの再貯蔵には、液体か固体か?」という記事がありましたが、カーボドリンク(スポーツ飲料)とバナナで比較したところ、結果に違いがなく、液体でも個体でも、グリセミック指数が高かろうが低かろうが無関係であるとしています。

Bananas as an Energy Source during Exercise: A Metabolomics Approach(PLoS One. 2012; 7(5))

グリコーゲン・ローディングの具体的な方法

運動前後の糖質摂取に関しては「グリコーゲン・ローディング」、あるいは「カーボ・ローディング」という名前が付くほどで、主に持久系のスポーツで重宝されているようです。似たようなものとして「クレアチン・ローディング」というものもあり、これはベンチプレスなどの瞬発系のスポーツで重宝されています。

『体力科学』Vol. 45 (1996) No. 4 に所収されている「グリコーゲン・ローディング」の方法を紹介します。

  1. 試合の3日前から普段より炭水化物の豊富な食事を摂取して,筋グリコーゲン量を高める方法
  2. 試合の4日前に一度筋グリコーゲンを低下させるような運動を行い,その後3日間高炭水化物食を摂取する方法
  3. 試合の1週間前に激しい運動を行い,筋グリコーゲンを一度低下させ,その後3日間低炭水化物食を摂って筋グリコーゲン量を低く維持させ,試合の3日前から高炭水化物食を摂取する.

この中で筋グリコーゲンの貯蔵量が一番多くなったのは3番目の方法で非常に効果的なのですが、『栄養学雑誌』Vol. 55 (1997) No. 1 所収の「スポーツ栄養 その理論的・実践的発展」では、次の問題点を指摘しています。

しかし,この方法は,疲労困憊運動を競技会の直前に行わなければならないので,選手にとって疲労がレースの日まで残るのではないかという不安があり,高脂質・低糖質食によって風邪をひきやくなったり,下痢をしたりする危険性を伴うことが問題となった。

この後に改良方法も解説しているのですが、独立行政法人農畜産業振興機構の公式サイト『スポーツ選手の食事法』という記事でも具体的な糖質量を記載した上で同じ方法を紹介しています。

「神の7秒間」におけるグリコーゲン・ローディングでどのくらい効果があるのかは個人によって差があるはずなので、こういったものを意識的に取り入れるのも重要になるでしょう。他にも「カーボ・バックローディング」と呼ばれる方法もありますし、チョコレートミルクが効果的だとする研究報告もあります。

グルタミンも効果的である。

ビーレジェンドグルタミン 500g

ビーレジェンドグルタミン
500g

『スポーツ科学研究』Vol.4 (2007)所収「運動後のグルタミン投与は筋肉グリコーゲンの蓄積を促進する」では、「グルタミン」は筋グリコーゲンの再貯蔵に有効なものとしてしています。

『順天堂医学』Vol. 57 (2011) No. 2 所収の「スポーツにおけるアミノ酸の使用法とその効果」では、海外の先行研究でグルタミンによる筋グリコーゲンの再貯蔵量がグルコースの場合と変わりがなかったという報告を紹介しています。実際の資料は以下で、オンラインでも公開されていました。

Bowtell JL, Gelly K, Jackman ML, et al:Effect of oral glutamine on whole body carbohydrate storage during recovery from exhaustive exercise. J Appl Physiol, 1999; 86 :1770〜1777.

当サイトでは「ビーレジェンドグルタミン」を購入しています。公式サイトを見ても、「免疫力の低下を防ぐ」または「筋肉量の低下や筋肉痛、筋肉疲労を最小限に抑える」とありますが、このような裏付けがあると非常に理解が深まりやすくなり、積極的に取り入れてみたくなります。

BCAAについてはどう考えればよいか?

Optimum Nutrition BCAA 1000 caps

Optimum Nutrition
BCAA 1000 caps

BCAAに関しては、企業サイトでもいくつか情報が公開されていますが、この記事では学術関係の資料をいくつか紹介します。

『体力科学』Vol. 56 (2007) No. 1 所収の「運動による分岐鎖アミノ酸(BCAA)代謝の促進と BCAA 投与効果」では、運動前の4~5gの摂取は,運動の翌日以降に発生する遅発性筋肉痛および筋疲労感を軽減することも認められたという報告があります。

市販のBCAAドリンクの最高峰(?)として「アミノバリュー」がありますが、1L用だと8000mg含まれています。実際、運動前の4~5gの摂取するの1L近くの量を飲むのも大変になるので、場合によってはパウダーやカプセルで済ませるのもアリかもしれません。

BCAAカプセルであればOptimum Nutrition社の「BCAA 1000 caps」がありますし、プロテインにもBCAAが多く含まれるものもあるのでそれと合わせて摂取する方法もあるでしょう。

この報告の基になっている資料は次のものになります。

Shimomura, Y., et al.(2006) Nutraceutical Effects of Branched-Chain Amino Acids on Skeletal Muscle.J.Nutr. 136 :529S-532S.

『体力科学』Vol. 56 (2007) No. 1 所収の「運動時のBCAA補給」でも、似たような報告をしています。報告者が大塚製薬株式会社・佐賀栄養製品研究所の方ですが、先に挙げたスポーツ飲料の「アミノバリュー」や「エネルゲン」を販売している会社です。

簡単に糖質以外のサプリメントについて取り上げましたが、海外のMRM社「BCAA+G 1000 レモネード味」はこの2つが同時に含まれており、値段も手頃なものになっています。

「ホエイペプチド」も非常に有効。

オプチマムのプロテイン。 原材料に「Whey Peptides」とある。

オプチマムのプロテイン。
原材料に「Whey Peptides」とある。

ホエイペプチド」に関する記事を公開しましたが、筋グリコーゲンの超回復に関しては通常のプロテインを摂取する以上にその効果が期待できることが分かっています。ホエイペプチドをブレンドしたプロテインはそれほど多くはありませんが、外国産であるオプチマムのプロテインチャンピオンのプロテインにはWPIやWPCだけでなく、ホエイペプチドも含まれています。国産でも「ザバス パワーアミノ2500」があります。

「HMB」も非常におススメです。

ここ数年注目されるようになってきた「HMB」ですが、摂取したロイシンの5%が代謝されたものがHMBになります。1日の摂取量はたったの3gで、これだけの量で筋肥大の効果があるとされており、筋力の衰えやすい高齢者の方にも良いとされています。もちろん、プロテインと合わせて摂取しても問題ありません。



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